大迫美鶴は唐渓高校の二年生。成績は優秀だが性格が悪く、学年、いや学校中の嫌われ者。
そんな美鶴が通う高校に、二人の男子生徒が転入してきた。
連日、大量の女子生徒を発狂させる容姿端麗なこの二人。実はどちらも美鶴を知る人物。
一人は同じ中学出身の山脇瑠駆真。
もう一人は金本聡という、幼い頃のお隣さん。
中学時代の失恋に囚われ、過去を捨てたい美鶴は二人を拒絶する。そんな美鶴になぜか構う二人。
昔の美鶴はこんなに捻くれてはいなかった。もっと明るくて友達もいたはずなのに…
再会した美鶴の変わり様に戸惑う二人と、二人を鬱陶しく思う美鶴。そんな三人の目の前に現れた白い粉。
これって麻薬?
さらには夜道で襲われた美鶴を、二人は執拗に心配する。
実はこの二人、美鶴への想いを秘めていたのだ。
過去の想い人と再会し、それぞれにその胸の内を打ち明ける山脇と聡。だが美鶴は過去の失恋が鎖となり、素直に二人を信じることができない。
心配する二人の想いから逃げる美鶴に、再び伸びる魔の手。
間一髪で二人に助けられた美鶴は、そこで初めて二人から伸ばされる温もりに目を向ける。
だが、それはまだささやかなきっかけ。まだ美鶴は、己の内に潜む温かな何かに気づいてはいない。
そんな美鶴の心を、山脇と聡は溶かしてやることができるのか? そしてまた、それぞれの恋の行方は?
山脇と聡の想いは熱く、そんな二人にやや引き気味の美鶴。
三人のドキドキ高校生活は、まだ始まったばかりです。
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